「3・1・2弁当箱法」
昨年9月に(公社)日本栄養士会と(社)米穀安定供給支援機構との共催で、管理栄養士・栄養士を学習者とする、肥満や生活習慣病予防のための食生活の有用性等に関する研修会が開催されました。
「米の現在と未来」-品種特性、食味要因、機能性の面から」と題して新潟大学大学院自然科学研究科大坪研一教授が、「和食のおいしさの科学」と題して京都大学大学院農学研究科伏木亨教授が大変興味深い講演をされました。
続いて私が(少し長いタイトルですが、言いたいことをそのままタイトルにして)「ごはんがつなぐ「3・1・2弁当箱法」の活用と意義―世代を超えて共有し、実践へつなげやすい“適量でバランスのとれた食事”のイメージをどう育てるか」を問題提起しました。
「3・1・2・弁当箱法」は誕生して40年近くなりますが、最近は“料理の詰め方”指導に矮小化して研修会等で伝えられる場面が少なくなく、かなり悲しんでいました。こ
の機会に誕生初期に意気込んでいたこと、すなわち栄養素の組み合わせ中心の食事づくりから、人間らしい“食事”づくりの復権であり、人間にとってのぞましい食事の哲学や思想改革,その感性への高まりとしての“食事のイメージ”の変化をねらう食事・食事づくり法であることを、食の専門家である管理栄養士たちに考えてほしかったのです。
発刊されたばかりの「日本栄養士会雑誌」2月号に講演の概要が紹介されました。
字数が限られている中で、かなり言葉足らずですが、次の文の項目2と3に上記の“思想改革”を箇条書きですが書きました。
期待した内容が実現できているか、実現可能性があるかの根拠を明確にしなければならのですが、積み残しが多いままです。
多くの人びとに活用の輪が広がり、実験室実験ではなく生活実験での検証例が溜っていますので、遅ればせながら、積み残しを補充して、仮説や提案の提出者としての責任を果たさなければならないと、自己反省したひと時にもなりました。
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