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トンガの30を超える小さな離島にも届く緊急支援とSDGsの視野・視点での中・長期支援の両方を!-1982年大ハリケーン支援による「トンガ式食事法」崩壊を繰り返さないように

1月15日早朝、南太平洋トンガ諸島の海底火山で起きた大規模噴火のニュースに驚きました。そして、人口10万人強の小さなトンガ王国の火山噴火による水位変動が約8000キロも離れている日本の太平洋沿岸に到達し、海水温度の変化、漁船の一部破壊、住民たちの真夜中の避難等、様々な影響を及ぼしている地球規模の報道にも驚きました。

一方、肝心のトンガ国内・30を超える島々の状況は海底の通信システムが破壊されて不明・火山噴火・津波の発生・その予測できないほどの速度の原因等の科学的解釈ができない状況等々、困惑しています。

早速に、ニュージンランドやオーストラリアなどの近隣諸国、WHO やOCHAなど国連機関をはじめ、多くの支援が開始され、そして日本も18日外務大臣が「日本はできるだけの支援をすることを決めました」と表明し、早速、100万ドル以上を支援すると説明がありました。離島のトンガ人たちは日常雨水をためて飲料水にしていることが多い。それが火山灰に覆われて飲めない。どうしているだろう? 一刻も早い緊急支援を祈るばかりです。

こんな時に、僭越ではありますが、そして極めて常識的なことですが、(1978年からトンガ保健省等との共同研究「トンガ人の健康・食生活・環境変化の関係の変化に関する研究」や関連する人材養成等に関わらせていただいている立場から)ぜひ、検討し・実現してほしいことがあります。

タイトルに書いた通り、

  • 170ほどのトンガ列島の中、人が生活している30を超える小さな島々の“すべての人びとに届く”緊急支援であってほしいこと
  • ①を含めて、中・長期支援は(今、世界中が同意し、実現へと努力している)SDGsを基礎にし、トンガの地域性や文化性を活かした持続可能なゴールと方法であってほしい、ことです。
  • 1例を挙げれば、1982年トンガ列島を縦断し、被害をもたらした大ハリケーン被災への支援金が、トンガ国内では生産できない小麦粉として無償給与されました。結果、他に類を見ないと国際的に高い評価を得ていた伝統的な「トンガ式健康法・食事法」-特徴は1日2~3キログラムの芋(各自のブッシュでとれる)+150グラムほどのさかな(サンゴ礁の海から手で救いとれる)+ココナツの胚乳や果汁の組み合わせ)の崩壊へとつながった、

苦い経験を繰り返してはならないと考えるからです。

当時、大学院生・若手研究者・国連職員・海外青年協力隊員等として現地調査や実践活動に参加した医学・歯学・衛生学・看護学・体育学・栄養学・食生態学等の専門家や研修受講者たち(日本人・トンガ人も)が、今は国内外の各大学や診療機関や地域保健活動等で、「トンガ式健康法・食事法」のコンセプトやマインドを活かして活動中です。具体的な実践スキルを発揮し合って、それぞれの支援をしたいと願っています。

上記の研究成果等は参考資料を読んでいただくとして、ここでは、研究成果をふまえて、日本の子どもたちに問いかけた絵本の一部を紹介します。(拙著、津田真帆絵.栄養の世界―探検図鑑4「世界の食生活と栄養」P12~19. 伝統食のよさートンガ. 1998. 大日本図書

ここで、「離島」というのは当時、トンガ列島170ほどの中位ハーパイ諸島(今回の海底噴火地に近いと推察される)の一つウイハ島(当時の人口700人)は、トンガ王家先祖の墓があることからも、「伝統的な生活様式を当時も保持し、健康状態が良好な人が多い」とトンガ王国保健省が評価し、推薦された島地域。「都市部」とは毎日のように報じられている、トンガの首都地域。

18~19ページの図は、見てわかるように描いてあるので、説明不要と思いますが、大ハリケーンが到来し、食生活が大変化する原因やプロセスが複数あり、絡み合っていること、その中で全体を覆いかぶさるように、国際協力等で地域内に入る食物(この時は、小麦粉)の影響が大きかったこと、を示しています。地域の(国中の)フードシステム(その各拠点を含め)の変化が、それに伴う食情報交流システムの変化と絡み合って、人々の食事・食行動・食生活・食事観・食欲・食知識、並行して健康観・生活観・世界観等々も変化する可能性を……。

できるだけ早い「緊急支援」と将来へのゴールを共有できる「中・長期の支援」の双方向の支援計画と実行を切望する理由です。今はSDGsという基本的な視野・視点を包括した「たたき台」があるから、多様な条件を取り込んだ具体的な検討が可能と思います。

とりあえず、身近な資料を列記します。そして、続けて上記関係者たちの資料も参考に供したいと思います。数にならないほどの微力ですが、できることから、やらせていただきます。